乾燥肌の原因

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男女ともに50~60歳代以降は皮脂の分泌量が低下してくると言われています。
膝から下の下腿に最も症状が出やすく、次いでふとももや腰回り、脇腹も症状がでやすい場所とされています。

また、外気や室内の乾燥・体を洗いすぎるといった生活習慣なども原因の1つと考えられます。
この他にアトピー性皮膚炎や腎不全の患者さんでは、年齢や生活習慣に関わらず乾燥肌を生じやすく、非常に強いかゆみを訴えることがあります。

乾燥肌はありふれた症状ですが、保湿因子が減少し、皮膚の重要な働きであるバリア機能が低下しているため、 外部からの異物や刺激が容易に入り炎症が生じやすい状態にあります。
そのため痒みを感じやすくなって、引っ掻いてしまい、その部分に炎症が生じて湿疹を形成し、さらに痒みが増悪するという悪循環が生じます。
これらを予防するためには乾燥肌の段階で早期に治療することが重要になってきます。

乾燥肌の予防法

  • 熱いお湯での長湯は皮膚温が上昇してかゆみが増しますし、皮脂などが洗い流されて乾燥するため、避けましょう。
  • 入浴時にナイロンタオルなどを使ってゴシゴシ洗うことも皮脂をとってしまうので、 体は手や木綿製のタオルでやさしく洗うようにしましょう。
  • 入浴後に体を拭く際もタオルで押さえるようにやさしく拭くのがよいです。
  • 入浴後は皮脂などが洗い流されてしまうため、角層に水分が残っているうちに早めに保湿剤を塗ることが肝心です。
    室内の乾燥も、皮膚の乾燥やかゆみを増強させる原因です。
  • エアコンを使用するときには加湿をすることを心がけたり、こたつ・電気毛布の使用をなるべく控えるようにしましょう。

乾燥肌の治療法

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乾燥肌は1カ月程度外用を続けていれば軽快すると考えられますが、それ以上経過しても軽快しない場合は、 一度皮膚科専門医に相談をしていただくのがよいと思います。