『ばね指』とは

y27_01

症状

  • 指の付け根の部分に曲げ伸ばしで痛みを感じます。
  • 腱鞘の部分に一致して腫れや熱感が生じることがあります。
  • 指の曲げ伸ばし(指の動き)がスムーズでなくなり、引っ掛かる感じが出現します。
  • さらに進行すると指を十分に伸ばすことが困難になります。

診断

指の付け根の痛みと弾発現象で診断されます。

指の付け根に触れた状態で指の曲げ伸ばしをすると、 腱鞘の中を通過する屈筋腱の摩擦を感じることもあります。

臨床所見で診断はつきますが、エコーを用いますとより正確な診断が可能です。

治療

  • 先ずは局所の安静(使いすぎないよう心がける)と消炎鎮痛剤の内服、湿布などの外用剤で経過をみます。
  • 症状が改善しない場合には、腱鞘の中にステロイド剤の注射を行います。
  • 保存的治療で改善が得られない、改善が得られても再発を繰り返す場合には手術を行います。
  • 手術は局所麻酔下に約1㎝程度の皮膚切開で行います。弾発現象を起こしている腱鞘をメスやはさみで切開すれば症状は消失します。
  • 弾発現象が明らかな場合では、皮膚切開を加えずに注射針を用いて腱鞘を切開する皮下腱鞘切開術も可能です。抜糸の必要はなく、翌日から水仕事が可能になりますが、手外科専門医などに相談してください。