職場のストレスについて

近年,労働者の受けるストレスは拡大する傾向にあります。
仕事に関して強い不安やストレスを感じている労働者は6割を超える状況にあると言われています。

このような症状はありませんか?
yumi気分が沈んで意欲がわかない。
些細なことでイライラして怒りやすくなったり、緊張しやすくなる。
酒量が増え、酔ったときにくどくなる。
食べ過ぎることが多くなったり、刺激物が欲しくなる。
食欲が低下する。
仕事の能率が悪くなる。
職場で人を避けるようになったり、挨拶ができなくなる。

上記の様な変化はありませんか?
自分の時間が取れていますか?
ストレスと喧嘩していませんか?

そんなあなたは休養が必要かもしれません。

早めに相談することでストレスと上手に付き合う方法を考えてみましょう。
そして自分に合った方法で「こころ」をリラックスさせましょう。

 

ストレスに悩まされているあなたへ

人は誰でも子供の頃から毎日毎日、 目の前の業務(子供の頃は宿題、大人になったら仕事など)、 気懸かり(対人関係でのストレスなど)を常に抱えています。

それらに難なく対応するためには、余裕のたっぷりある脳が必要です。
しかし、超過労働や多忙、心労、不眠などにより「脳」が疲れてしまうと、次第に脳に変化が起きてきます。
脳内にあるセロトニンやアドレナリンなどといった物質のバランスが崩れてきます。

この様な「脳」の変化は「身体」や「こころ」に無理をさせてしまいます。
このようにしてストレスとうまく付き合えなくなってしまうと、 頭痛、動悸、過呼吸、神経性胃炎、過敏性大腸症候群などの「身体の」病気や、不眠症、不安性障害、 抑うつ状態などの「こころ」の病気の原因となることがあります。

ストレスから起こる不調に対処するためには、 まず職場や自分の生活環境を見回してみることがとても大事です。

一人で考えたり悩んだりせず、周りの人に相談してみましょう。

 

4つのケア

厚生労働省による職場のメンタルヘルスケアの指針によると、以下の4つのケアが大切とされています。
まず大事になってくるセルフケアですが、これはストレスへの気づき、ストレスへの対処、 自発的相談などの実施、およびそれらに対する正しい知識ということになります。
参考にしてみて下さい。

1.セルフケア

労働者が自らの心の健康のために行うもの
・自分のストレスへの気づき
・ストレスへの対処法の理解と実行

2.ラインによるケア

職場の管理監督者が労働者に対して行うもの
・職場環境等の改善
・労働者に対する相談対応

3.事業場内産業保健スタッフによるケア

・セルフケア、ラインによるケアに対する支援の提供
・心の健康づくり計画に基づく具体的なメンタルヘルスケア実施の計画立案
・メンタルヘルスに関する個人情報の取り扱い
・事業場外資源とのネットワークの形成とその窓口となること

4.事業場外資源によるケア

・都道府県産業保健推進センター、
・地域産業保健センター、
・医療機関、
など、事業場外でメンタルヘルスケアへの支援を行う機関および専門家 とのネットワークを日頃から形成し、活用すること。

 

文責・参考文献

文責:精神科 和気洋介

参考

1)平成18年3月 厚生労働省「労働者の心の健康の保持増進のための指針」
http://www.mhlw.go.jp/houdou/2006/03/h0331-1.html
2)平成17年11月改正労働安全衛生法(平成18年4月施行)
3)香川労災病院 勤労者メンタルヘルスセンター
http://www.kagawah.rofuku.go.jp/mentalhelth/
4)労働者健康福祉機構
http://www.rofuku.go.jp/